標高が高いと「空気が薄い」?

先週末、3日間試験勉強に集中する目的で入山したが、娯楽の誘惑(TV&DVD)や自然との触れ合い(散歩等)で、結局、目的達成ならず。入山するといつもの平地生活より眠くなる。これって、よく言われる「空気が薄い」?と疑問がわく。

一般的に、標高が上がると大気圧が下がるので、酸素分圧が下がりますよね。ただし、他の空気中の他のガスの分圧(窒素分圧)も下がるため、実際は空気の中の酸素の割合(酸素の濃度)は21%で変わらず、「空気が薄い」という表現言は、大気圧が下がり→酸素分圧が下がり→肺から血液に酸素が入る割合が下がる為、結果的に呼吸が苦しくなり、そのために「空気が薄い」と感じるのだと考えられます。

つまり、酸素濃度とは、窒素や二酸化炭素との存在比率(体積比=圧力比)のことであり、その値は約21%。標高の高い山へ行って気圧が下がっても、酸素も窒素も同じように減るので濃度比率は変わらないのである。

一方、酸素の分圧とは、空気圧の内における、酸素のみが寄与する圧力のことなので、1気圧なら0.21気圧、0.8気圧なら0.168気圧(0.8気圧×0.21気圧)となります。

よって、空気が薄くなるという言い方はするが、実際は酸素分圧が下ることをさしているようです。

鷲ヶ岳(トップ標高:1350m / ゲレンデベース標高:910m / 標高差:440m) 

1 気圧 = 101325 パスカル = 760 トル(Torr)≈760 水銀柱ミリメートル 

標高h[m]における大気圧P[hPa]を求めるには:

 P=P0*(1-0.0065*h/(t0+273.2))^5.258 

大気圧P[hPa]の時の標高h[m]を求めるには:

 h=153.8*(t0+273.2)*(1-(P/P0)^0.1902) であるが、概ね

 

場所____標高(m)______大気圧____________________酸素濃度

海面______0_____760mmHg (1013.25hPa/t=15℃)_______ 21%

鷲ヶ岳___910〜1350___ 683~649mmHg (910.59hPa〜865.42hPa/t=15℃)__ 21%

富士山____3776_____ 495mmHg (659.31hPa/t=15℃)_________ 21%

某山______6250 _____380mmHg (506.52Pa/t=15℃)________ 21%

某山______5500 ________389mmHg (506.62Pa/t=-19.5℃)_______ 21%